令和5年度の国土交通省の戸建住宅・リフォーム関連の補助金(予算概算要求)
令和5年の国土交通省住宅局の重点施策
国土交通省によると、来年度(2023年度)も2050年のカーボンニュートラルの実現に向けた省エネの新築・リフォームや、既存住宅が流通する市場をつくるためのリフォームに対する補助金の支援がある予定です。
国土交通省住宅局が今年8月(2022年8月)に発表した「令和5年度住宅局関係予算概算要求概要」によると、5つの重点施策があげられています。
【5つの重点施策】
1.住宅・建築物におけるカーボンニュートラルの実現
2.住まい・くらしの安全確保、良好な市街地環境の整備
3.誰もが安心して暮らせる多様な住まいの確保
4.既存ストックの有効活用と流通市場の形成
5.住宅・建築分野の DX・生産性向上の推進
令和5年(2023年)度の戸建住宅に対する補助金や支援
国土交通省からの補助金の主なものは、前年度に引き続き次のものがでます。
・地域型住宅グリーン化事業
・LCCM住宅整備推進事業
・長期優良住宅化リフォーム推進事業
・住宅エコリフォーム推進事業、 住宅・建築物省エネ改修推進事業
【地域型住宅グリーン化事業】戸建木造住宅の新築・中古住宅に対する補助金
令和5年(2023年)度も、地域型住宅グリーン化事業が継続・拡充されて実施されます。
地域型住宅グリーン化事業は、国土交通省に採択された地域の木材関連事業者、建材流通事業者、中小住宅生産者(中小工務店)、建築士事務所等のグループが、地域材を用いた省エネ性能や耐久性などに優れた木造の新築住宅や中古住宅の改修に対して補助金が交付されます。
ポイントは
・地域の事業者や中小住宅生産者が連携してグループをつくること
・ZEHなどの省エネ性や耐久性に優れた木造住宅や改修であること
・地域の木材を活用する木造であること
・若者・子育て世帯や、三世代同居などにも加算して支援が行われること
・グループに補助金が交付されるため、建築主は国土交通省の採択を受けたグループに対し、新築や中古住宅のリフォームを依頼すると優遇されること
です。
補助対象や補助限度額について
下記の表に示しましたが、「地域型住宅の整備」と「安定的な木材確保」に向けたグループの取組に対して補助金が支援されます。
「地域型住宅の整備」については、ZEH・Nearly ZEH、認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、ZEH Orientedの木造住宅について、補助金があります。
また地域材の使用や、若者世代・三世代同居などの建物にすることにより、補助金額が加算されます。
【LCCM住宅整備推進事業】新築のみ
令和5年(2023年)度の「LCCM住宅整備推進事業」は、従来は戸建住宅のみであったが、2050年カーボンニュートラルの実現に向け脱炭素化住宅を推進するために、共同住宅の新築も追加されることになりました。
ここでは戸建住宅に絞って記載します。
LCCM住宅とは?
LCCM住宅とは、資材製造や建設段階、解体や再生利用、使用段階までのCO2排出量の削減、住宅の長寿命化によってライフサイクル全体を通じたCO2排出量をマイナスにする最高レベルの脱炭素住宅のことです。
LCCM住宅整備推進事業の補助対象費用・補助率について
・補助限度額:戸建住宅 140万円/戸
・設計費 、建設工事等における補助対象工事の掛かり増し費用合計額の1/2
補助要件
・ZEHの要件を満たすこと
・再生可能エネルギーを除き、一次エネルギー消費量が 現行の省エネ基準値から25%削減されているもの
・ライフサイクル全体のCO2排出量を算定※し、その結果 が0以下となること
※建設、居住 、修繕・更新・解体の各段階を通じたCO2排出量が、 太陽光発電によるCO2削減量を下回ることを、指定のツールを用いて評価
【長期優良住宅化リフォーム推進事業】
令和5年(2023年)度も継続して補助金が出ます。
長期優良住宅化リフォーム推進事業とは
良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備等を図るため、良質な住宅ストックの形成等に資するリフォームに補助金が支援されます。
補助金がもらえる要件は
① リフォーム工事前にインスペクションを行い、維持保全計画及びリフォームの履歴を作成すること。
② リフォーム工事後に
<必須項目>劣化対策、耐震性(新耐震基準適合等)、省エネルギー対策の基準
<任意項目>維持管理・更新の容易性、高齢者等対策(共同住宅)、可変性(共同住宅)の基準を満たすこと。
③ 上記②の性能項目のいずれかの性能向上に資するリフォーム工事
三世代同居対応改修工事
子育て世帯向け改修工事
防災性・レジリエンス性の向上改修工事
のうち一つ以上行うこと。
補助金額・補助率
・評価基準型:100万/戸
・認定長期 優良住宅型:200万/戸
+
50万/戸加算される要件
・三世代同居改修工事を併せて行う場合
・若者・子育て世帯が工事を実施する場合
・既存住宅を購入し工事を実施する場合
・一次エネルギー消費量を省エネ基準比▲20%とする場合円/戸を加算
住宅エコリフォーム推進事業、 住宅・建築物省エネ改修推進事業
現行制度の情報が現時点では出ています。下の図をご覧ください。
※内容が変わる可能性もあります。
以上は、令和5年度の予算概要からの情報で、変更される可能性もあることをご了承ください。
詳しくは、国土交通省のホームページをご覧ください。