要注意! 長期優良住宅化リフォーム、次世代住宅ポイントの工事写真撮影

長期優良住宅化リフォームの補助金のための適合確認の建築士として、常に工務店さんやリフォーム会社さんの監督さんや営業の方に、「リフォームの施工写真をきちんと撮られていますか?」と何度もお声をかけています。

長期優良住宅化リフォームの補助金の工事写真のことで多い質問ですが
・補助金申請のために施工写真はいるのですか?
・どこを撮ればいいのですか?
・どのような撮り方をすればよいのですか?
・撮るためには何か必要なものはありますか?
というものです。

【写真で補助金がもらえないのは、お客様の期待や信頼を裏切ることになる】

リフォーム会社さんの場合、今まで工事の記録写真を撮ったことがなく、工事看板をつけて撮影をしたことがないというケースも多々あります。中には工事看板の使用ではなく、コピー用紙を工事看板代わりに使用されようとすることもありました。そこで工事看板を購入し、工事看板に何を記載するのかから始まることもあります。

工事看板には、現場名、撮影日、工事種別、施工箇所、施工者名を必ず記載します。

長期優良住宅化リフォーム推進事業や、次世代住宅ポイント制度のリフォームのポイント申請は、リフォーム箇所の工事前後または工事中の写真撮影が必須であり、この記録写真が補助金獲得のためには重要ポイントです。

長期優良住宅化リフォーム推進事業の完了実績報告書作成の時に、適切な箇所の工事前、工事後などの写真が撮られていない場合や、工事看板がないなどで、最終の補助金額が当初の予定額よりもかなり減額されてしまうという残念なケースがあります。弊社の知っているケースで、50万円くらい減額されたお客様もあり、その担当者はお客様に弁解のしようもなく平謝りをしたということもありました。

【写真を撮るには工事内容と工事進行状況の把握、撮影タイミングが重要】

営業、現場の忙しさに追われて、写真を撮るタイミングを逃すこともあります。営業マンは常に現場に行けず、監督は現場掛け持ちで動き回っている場合は、特に悲劇が起こりやすくなります。
例えばお風呂の解体時の撤去した状況を撮ろうとしたが、現場に行った時にはすでに撤去が終わっていて、撤去した浴槽を業者が運び出した後であった。リフォーム前の窓を一か所ずつ撮影せず、部屋の窓を一括してしか撮らなかった。撮影しないといけない点検口や段差の工事前の写真撮影を忘れたこと。耐震補強中の箇所を撮ろうと思ったら、他の現場でトラブルが起こり、現場に駆け付けた日には工事が進行しており、補強部分には合板、クロスが貼ってあった等、笑えない事件も多々起こっています。

それ以前の問題では、営業マンとの意思疎通で監督は補助対象部分を把握しておらず、適切な箇所の撮影を行っていなかった例。また写真に工事看板がなかったこともあります。

その他に工事看板をつけていても、写真の撮り方が悪くて、看板が小さく撮影されていて肝心な日付、撮影箇所が全く見えないケース。撮影すべき場所が陰になっていたり、中心に入っておらず何を撮影したのかわからない場合もあります。

補助金を獲得するためには、工事記録写真撮影は審査上とても重要ポイントです。写真がなくて補助金がもらえないということで、お客様の期待や信頼を裏切ることがないように、注意を払う必要があります。

・写真撮影は協力が必要。
営業、監督、工事業者等で、撮影の協力体制をつくる。
・補助金箇所、撮影箇所等を把握するために、写真撮影箇所を整理してまとめておく。
・工程表に写真撮影箇所を記載し、忘れないようにする。
・工事看板を入れた記録写撮影を徹底する。
・写真の撮影の仕方の勉強会を行い、全員が同じレベルで撮影できるようにする。
・写真は現場がそのままの状態で写るため、現場の整理整頓に努める。

たかが写真撮影ではなく、写真を撮ることで、今までの現場のありようや、協力体制の見直しや現場の整理整頓の問題まで広がり、現場の意識向上につながることもあります。

【工事写真に国土交通省が認めるアプリが使用できる】

工事看板を持ち歩くことなく、スマホやiPadで工事看板を自由に配置し、現場写真を撮ることができる電子黒板を使用できるアプリがあります。撮影した現場写真は、オンライン上のクラウドサービスに保存ができ、万が一の場合に大切なデータを守ることができて非常に便利です。
国土交通省は、電子小黒板(看板)を使用場合は、「デジタル工事写真の信憑性確認 (改ざん検知機能)」を有するアプリを必ず使用し撮影を行うこととしています。そのデジタル工事写真の信憑性確認(改ざん検知機能)」を有するものとは、(一財)日本建設情報総合センター研究開発部が主催する「デジタル工事写真の高度化に関する協議会」で、「信憑性確認機能(改ざん検知機能:ハッシュ値(SHA-256))」を具備したソフトウェアとしてアプリが公表されています。

※デジタル工事写真の小黒板情報電子化対応ソフトウェア 国土交通省資料

【お客様のためにも、自分のためにも、工事の信憑性のためにも写真は必要】

写真撮影は、確かに補助金を獲得するため、つまりお客様のために必要です。
しかし、写真を撮っておくことで、自分のためや工事の信憑性の証明のためにも役立ちます。特に壁や床で隠蔽された部分については、後でお客様からなんだかの不安や疑惑が出た時に、施工は問題がないという証拠になります。また現場に行かなくても、工事内容が写真で確かめられます。特に瑕疵や欠陥問題からも自分を守ることにもなるため、現場の記録写真は正しい形で残しておく必要があります。
また将来、再度リフォームを行う場合、図面だけでは確かめられない部分もあり、工事記録写真が営業や施工面で大いに役立つことにもなります。

リフォームの補助金から、写真撮影の重要性や意味も学ぶことができます。補助金にチャレンジするのは、手間がかかることも多いですが、逆に学ぶことや気づくことも多いため、自分や会社にプラスになると考えてみてください。

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