次世代住宅ポイント制度で注目される住宅性能表示制度

次世代住宅ポイント制度の新築では、一定の性能を有する住宅は住宅性能表示制度に基づく住宅性能評価を受けることが基本となっています。徐々にしか普及しなかった住宅性能表示制度、住宅性能評価が、今回の次世代住宅ポイントで改めて注目を浴び、制度の重要性が再認識されています。

【住宅性能表示制度、住宅性能評価とは】

性能が良い家といっても、他の家よりも何が良いのか、どのような性能が良い家なのか基準がなければ比較も評価もできません。
住宅性能表示制度は、平成12年4月1日に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」にもとづいて、同年10月に運用開始された制度です。国が、住宅の性能表示基準(共通ルール)を決めて、そのうえで性能評価項目や住宅評価基準を定めています。この制度を活用することで、消費者が住宅の性能の相互比較を可能にする制度です。
一般社団法人住宅性能評価・表示協会では下のような消費者向けパンフレットを提供しており、消費者への制度の認知度を高めようとしています。このパンフレットは、一般社団法人住宅性能評価・表示協会のホームページでダウンロードできます。

参照:一般社団法人住宅性能評価・表示協会パンフレット「住宅性能表示制度」を活用しませんか?〔平成29年1月発行〕

■住宅性能表示とは
新築住宅の品質基準を、全10分野32項目に分けて各項目についてラン   ク付けをします。いわゆる住宅の品質をわかりやすく表示する方法が定められた制度です。新築では、10分野32項目のうち必須項目は4分野9項目で、住宅取得者等の関心の高い項目や建設後では調査しにくい項目が対象となっています。

参照:一般社団法人 住宅性能評価・表示協会ホームページより

■住宅性能評価とは
住宅性能表示に基づいて公的に評価する制度で、公正中立な第三者機関(登録住宅性能評価機関が設計・工事について客観的な評価を行います。この性能評価には、「設計性能評価」と「建設性能評価」の2種類があり、設計図書の審査や施工現場の検査を経て等級などが評価され各評価書が交付されます。

・「設計性能評価」:設計図書の段階の評価結果をまとめたもの
・「建設性能評価」:施工段階と完成段階の検査を経た評価結果をまとめ たもの
「建設性能評価」は、設計性能評価を経て、4回の現場検査が行われるため評価結果の信頼性が高く、消費者視点では設計評価で終わるのではなく、建設評価までする方が安心です。

【住宅性能評価書の交付実績】

住宅性能評価は任意の制度のため、住宅の供給者の意識と消費者の認知がなければ交付実績が伸びません。
平成30年6月29日に国土交通省の住宅局住宅生産課が、「平成29年度の住宅性能表示制度の実施状況」を発表しています。設計評価書の交付は、新設着工数の24,5%、約4分の1です。
<評価書交付実績>
【設計】   : 232,062戸 (対前年比: 2.2%増)
【建設(新築)】: 177,039戸 (対前年比: 4.1%増)
【建設(既存)】:  396戸 (対前年比: 5.3%増)
建設評価書の交付を受けたのは18.7%ですが、設計、建設とも過去最高であると発表されています。徐々に増えているとは言え、まだまだ消費者に認知されていない状況で、住宅を建てる者の意識と認知も高いとは言えないのが現状です。今回の次世代住宅ポイントにより、消費者の認知が高まることが期待されています。

【家づくりのためにも住宅性能評価書の交付を受けるためにも基本知識が必要】

次世代住宅ポイントを獲得する住宅を建てるために、住宅性能評価書を取るには、基準に適合する設計や工事を行う必要があります。そのためには、評価の基準を理解しなければなりません。また省エネ適合をするためには、断熱計算書や一次エネルギー消費量の計算書を添付することが必須なので、省エネ基準に適合する断熱計算の知識が必要になります。申請ができる設計事務所に丸投げしようと考える方もいらっしゃるようですが、自分で基本を学んでおかなければお客様との打ち合わせやプラン、工事ができない状態になるかもしれません。
消費税増税前の忙しい時期ではありますが、この機会に、住宅会社、工務店として生き残るためにも基本的な知識を学ぶことは重要です。
またお客様に対して、性能評価書を取ることのメリットが何かを十分説明できる知識を持つことが必要になりますので、この次世代住宅ポイント制度の補助金を機会として住宅性能表示制度を再度学ぶ時が来ているようです

サクラ・ワークでは、各種国策の研修やコンサルを行っております。

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